
第2回めの今日は,
第4章 リーダーの責任〜からお送りします。
リーダーには借りがある。
組織のリーダーは、
自分と一緒に働いてくれているスタッフの方たちに対して
感謝の念は充分に持っているかもしれません。
しかしもっと本質的で、あまり意識されないことは、
リーダーは、そこで働いてくれているスタッフの方たちに「借りがある」ということです。
今日では、食べていくためには何百種類もの職業があり、職場があります。選択肢といっていいかもしれません。
つまり組織の方が、働いてくれている方達にふさわしいものにならなければいけないのです。
働く方たちは、そこにしか働く場所がないわけではない。

しかも、ここは非営利組織です。
多くの方が、他に食べていくための仕事を持ちながら、そのうえであなたの組織で働いてくれているのです。
自己実現の機会を提供する。
なぜこんなに多くの人が
食べていくための仕事の他に、非営利組織でも働くかというと
それは、働き甲斐のある共同体の一員になる機会です。
意味あることに関りを持つ機会です。
スタッフが求めているのは、自己実現の機会なのです。
リーダーから(または組織の側から)一方的にこの機会を提供する責任はありませんが
スタッフの一人一人がそこで働く目的を実現することには、手を貸さなければいけません。
人材育成に欠かせない2つの条件
人材育成はとても難しいものですが、
リーダーが、最低限心がけておきたい2つの条件があります。

1つは、失敗しても第二のチャンス、第三のチャンスを与えること。
組織としては失敗そのものは問題ではないことが多いので、要求せずに失敗するよりは、要求しすぎて失敗するほうがよいでしょう。
多くを要求すれば、仕事の質は向上し、人間の質も向上します。
2つめは、多くを要求するのであれば、先生役を用意しておくことです。
師弟関係については、それを人為的に作ってやるというよりも、それを奨励してやるというのがよいでしょう。
そして、実際に人を育てている人を見つけたら、その貢献を高く評価するということを、組織全体に知らせなければいけません。

さて、今回は第4章の中で
大事そうな・・というか私の心に刺さったドラッカー先生の言葉を、簡単に抜き出す形式にしてみました。
最後に出てきた2つ、とても具体的でしたね。
先生役を果たす人というのは
自分の仕事もやり、そのうえで誰かの面倒を見るというオーバーアチーブを果たしているので、
そういった人を埋もれさせてはいけない、というのは本当に大切な指摘です。

とは言え!
私自身も自分が代表を務める任意団体をやってて思うのですが
事業も遂行しつつ人もマネジメントする、というのは神業的に大変です。
やはり理事で分担して、
人事担当・スタッフのフォロー役は、リーダー以外につくれるといいですね。
\はっ!/
いま関連してPM理論を思い出してしまったので
また次回以降に書こうと思います~お楽しみに♪
<参考書籍:非営利組織の経営 P.F.ドラッカー ダイヤモンド社>
山崎梨紗
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