イベント

インパクトの情報開示『インパクト投資フォーラム2021』

このレポートは2021/9/28開催『インパクト投資フォーラム2021』
インパクトの情報開示の記録です。


登壇者
Clara Barby(Founder and Chief Executive, Impact Mangement Project)
今田 克司氏(一般財団法人社会的インパクト・マネジメント イニシアチブ代表理事)
関崎 陽子氏(株式会社丸井グループ サステナビリティ部 兼ESG推進部 部長)

<Clara Barbyの動画コメント(省略)>

今田:インパクト開示については今まさにルールメイキングの最中で、IMP(Impact Mangement Project)の最後の仕事としては会計基準がある。今後も非財務情報の重要性は変わらないが、それをどう財務会計に組み込んでいくか。サステナビリティファイナンスをどう主流にしていくか、規制当局を動かす動きが生まれている。5年後には丸井グループの統合報告書の書き方もガラッと変わってしまう可能性がありますがどう思われますか?

関崎:Claraからはサステナビリティを企業活動のど真ん中に据えるべきだというメッセージを受け取った。印象的だったのは緊急性の問題から気候変動に着手するがそこに留まらないということ。またもう一つは、レポーティングはパズルのピースの一つに過ぎなく、開示は一つの手段だということ。サステナビリティを進めていく企業の一つの戦略がレポーティングだということ。

今田:丸井グループの統合報告書はユニークだが。どこに力を入れているか、今日の話を受けてどういう方向性を考えているか。

関崎:丸井グループの統合報告書はステークホルダーとの相互理解の架け橋となる『共創』系として位置づけている。また、全社員にも配って会社の方向性を知ってもらうきっかけとしている。レポート作成は総出で半年以上かけて20回以上MTGを行い、そのすべてに社長の青井が出席し、魂をかけて作っている。

内容としてはフレームワークをそのまま使うよりは、そこから議論を重ねて転じていくので、規定演技というより自由演技というイメージ。今後の作り方もどんどん変わっていくと思う。

今田:共創系レポートを相互理解のツールとして使っていてどんな反響があるか?

関崎:ボリュームと読み応えについて驚かれることが多い。一方で投資家や株主の皆さまからは「もっとこうしてほしい」という色々なご意見をいただくことはある。

利益も幸せも両立させるのが企業価値だとレポートでも伝えているが、「幸せってどういうことか」「どうやって検証していくか」というような実のある議論・ダイアログのきっかけとなっている。

今田:企業価値というものの再構築が必要だとClaraが話していた。レポーティングを一つの経路としてそこを開拓していこうとしているが、丸井グループにとっての企業価値についてどんなことを普段社内で議論されているのか。

関崎:企業価値という言葉はビッグワード。ファイナンス視点もあり幸せなど非財務視点もあるので、取締役会や委員会で議論に着手したところ。インパクトというものを出した時にそれがどう丸井グループの価値につながるのか説明しないとわかってもらえないところもある。毎度議論を行うにあたり、ここでいう企業価値とは何なのか、宿題の細分化がされているようなイメージ。
ただ今、投資家や株主の皆さまが企業と一緒になって価値を上げていこうという流れがあるのがとても心強く感じている。

今田:企業価値についてClaraが言っていたように『持続可能性に関する企業のインパクトや外的状況に関するもの、なおかつ投資家が将来のキャッシュフローの現在価値を判断する材料となるもの』、さらにそれに留まらず、会社全体で広範なステークホルダーとのエンゲージメントを考えていらっしゃる関崎さんの話を聴いて元気が出てきた。

関崎:これからもインパクト開示に関わる方同士で横のつながりを作って、連携してがんばっていきたい。

以上