今更きけないNPOの基礎

①NPOにできること、できないこと

 

これから起業したいと漠然と思ってる方に多いのですが

なんとなくなんとなく
NPO 法人作るのっていいかも・・

って感じている方がいらっしゃると思います。

 

NPO ってやっぱりひとつのブランドなんですよね。

社会のために、人のために、何か良き活動をする団体!
というイメージは確実に浸透しているのを感じます。

ちなみに、わたしも
NPO 立ち上げたいな~と漠然と思ったことがあるクチです。

 

それで、その気持ちってすごく大切にしたくて、してほしくて

自分の中から自分以外の存在のために何かしたいという想いが生まれたわけですから、すばらしいことですよね。

その気持ちはぜひ育てていって、
良きタイミングで本当にNPO を立ち上げて欲しい。

 

ただ、実際立ち上げまで気持ちを育てていける人と、
途中でもういいや!(とりあえず今は)ってなる人とがいると思うんですね。

その違いはどこにあるかっていうと、

途中でもういいやってなる人は、
やっぱりNPO のことを、現実を、具体的に知らなかったからかな~と思うんですね。

 

NPO って、結構縛りというか枠があります。
出来ることと出来ないことがハッキリとあります。

 

今日からはそんなことを書いていきたいなー
NPO の実態を知ってもらって、イメージとのギャップを埋められればなー

と思ってます。

NPO に出来ること <事業編>

まずとても基本的なことですが、

NPO にできる事業って、なんとすでに決まってるんですね。
これです。

  1. 保健、医療又は福祉の増進を図る活動
  2. 社会教育の推進を図る活動
  3. まちづくりの推進を図る活動
  4. 観光の振興を図る活動
  5. 農山漁村又は中山間地域の振興を図る活動
  6. 学術、文化、芸術又はスポーツの振興を図る活動
  7. 環境の保全を図る活動
  8. 災害救援活動
  9. 地域安全活動
  10. 人権の擁護又は平和の推進を図る活動
  11. 国際協力の活動
  12. 男女共同参画社会の形成の促進を図る活動
  13. 子どもの健全育成を図る活動
  14. 情報化社会の発展を図る活動
  15. 科学技術の振興を図る活動
  16. 経済活動の活性化を図る活動
  17. 職業能力の開発又は雇用機会の拡充を支援する活動
  18. 消費者の保護を図る活動
  19. 前各号に掲げる活動を行う団体の運営又は活動に関する連絡、助言又は援助の活動
  20. 前各号に掲げる活動に準ずる活動として都道府県又は指定都市の条例で定める活動

 

なので、何かやりたい活動がすでにある人は、
その活動がこの中で言うとどこにあるかな~ちゃんとあるかな~
とチェックしなければいけないですね。

 

でも安心してください。
社会のために~って思いつくような活動は大体網羅されています。
また、もしないと思っても、たいていの場合、なんとかこじつけられます。。

たとえば、
女性の産後復職のためのカウンセリングやセミナーをやりたい!
という場合は、12になりますね。

 

ちなみに「漠然とNPO」タイプの人で、まだ何の活動をやりたいか決めていない方は、このリストから発想しないほうがいいです。
考えが縛られてしまうので。

それよりは、
自分の身の回りから現実的に発想したほうが課題が見つかりやすいと思います。

NPO にできること<信用力編>

さきほども申し上げたように、
NPO のイメージである
「社会のために、人のために、何か良き活動をする団体!」は一般に浸透しています。

また、設立審査もありますし、
その後も毎年かなりのボリュームになる報告作業を義務付けられておりますし。

さらに認定取り消し等の制度もあるため、
実際にもきちんと誠実に活動している法人さんがほとんどです。

 

ということから、
NPO を名乗れるというのは結構すごいことなんですね。

行政や企業等からの事業受託や協働もしやすくなります。
市民に対してもはじめから好印象を持ってもらえることができます
学生さんにインタビューされたりすることもあります。

 

というわけでNPOにできることとしては

いい意味で注目を集め、共感や支援をしてもらいやすい法人なので、
社会問題に取り組む団体としてはやはり最適なのではないかなと感じますね。

 

NPO にできないこと

・・・は、長くなってしまいましたので
できないことについてはまた次回に!

 

山崎梨紗

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